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メリットについて
預金者保護法が成立したことのメリットは、なんといっても、被害の全額補償です。これまで金融機関、法律ともに預金者の保護は十分ではなく、また預金者のできる対抗手段もほとんど用意されてはいませんでした。
唯一、裁判を起こすといっても、信頼できる弁護士を探すだけでも難しく、その費用や時間の負担は重いものでした。
また実際に訴訟に踏み切ったとしても、精神的な負担も計り知れません。
カードが偽造された場合は、まだ補償されるケースがまれに見られましたが、カードを盗難された場合は、さらに厳しい状況でした。
それは、1993年7月の最高裁の判例に、
「預金者以外が引き出したとしても本物のカードで、正しい暗証番号が入力された場合には銀行は責任を負わない」
というものがあったからです。
その当時より格段に進歩した巧妙な犯罪であることを考慮せずに、今でも10年以上も前の判例を引きずっていました。
日本の裁判では、判例というものはひとつの確立された判断基準tとされています。
とくに最高裁の判例は大きな影響力を持つため、後から起こされた裁判は、それにかなり縛られてしまいます。
しかし、法律によって明文化されたので、施行される前にカード被害にあって訴訟を起こすとなったときにも、この規定がかなり考慮されるはずです。
そして、もうひとつ大きなメリットがあります。
それは立証責任の転換です。
預金者の過失を立証するのは、金融機関側です。
このことから、実質的には預金者はほぼ全額補償されると考えられています。
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