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生体認証の安全性、大根でも可能?
生体認証は他人になりすますことが困難であるため、偽造・盗難カード対策の有効手段として、金融機関はその導入を急速に進めています。生体認証には、指紋認証、虹彩認証、静脈認証などいろいろなタイプがあります。
中でも静脈認証は外から見える身体的特徴を使わず、赤外線で血管の形状パターンから個人を識別するというもので、安全性はとくに高く評価されていました。
ところがそうとも言えない驚きの実験結果が発表されたのです。
今年6月末に東京で開催された「情報セキュリティEXPO」で、横浜国立大学の松本勉教授は、「静脈認証でさえ、偽造指に対するぜい弱性は否定できない」と警告し、自身の研究の途中報告を示しました。
その実験というのは、人の指に似た光の透過率を持つ2種類の模型を作成し、認証の照合に受け入れられるかを確かめたというものです。
一つは、野菜の大根を指に似せて棒状に切り、ラップで包んだもの。
もう一つは、スキー場の人工雪に使われる高分子ポリマーを使って、その他の材料と加工したものです。
これらを市販の指静脈認証装置に登録したのち、再び差し込んで照合すると、いずれも100%認証が受け入れられました。(作ってから1週間経った大根でも、98%受け入れられたそうです。)
とはいえ、本物の人間の指を静脈認証装置に登録しておき、それに似せた偽造指を照合に掛ける実験結果はまだ示されていないため、静脈認証がただちに安全でないとは言えませんが、専門家を驚かせたことは事実です。
以前、松本勉教授は、ゼラチンで作った偽造指を使って市販の指紋認証装置を簡単にだませることを発表しています。
その後、瞳の虹彩認証装置についても、瞳の画像を名刺サイズの紙に印刷する方法を使えば、これまた簡単に「なりすまし」できることを証明しています。
生体認証にはまだまだ改善の必要性があり、100%安全とは言えないようです。
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