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預金者保護法の内容
【法の内容】この法律は、偽造や盗難されたキャッシュカードが現金自動預払機(ATM)で不正に使用され、預貯金の引出し・借入れが行われた場合、金融機関が原則として全額被害補償するというものです。
具体的に金融機関とは、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農漁協、郵便局などを指します。
「原則として全額」というのは、預金者の過失の度合いによって補償の割合が変わってくるからです。
3つに場合分けされて補償がなされます。
@過失なし→全額補償
A軽過失→75%補償
B重過失→補償されない
預金者に過失があったかどうかの「立証責任」を金融機関が負い、預金者の過失が立証されれば補償は減額されます。
しかし、実質的には全額補償になるだろうと考えられています。
それは、「立証責任」というのはとても重い責任で、その責任を負った側はなかなか立証しきれないのが現実だからです。
この立証責任は今まで預金者にありました。
自分に過失がなかったことを証明するのはとても難しいため、ケースバイケースとはいえ、ほとんどの場合被害補償はされていません。
それが、この預金者保護法では180度責任が転換されました。
この転換は、被害者保護の観点から非常に大きな成果だと言えます。
【具体的な補償内容】
・偽造カードが使われた場合の保護
偽造カードが現金自動預払機(ATM)で使われた場合、その被害は原則として全額補償されます。
例外的に補償されないのは、預金者に故意があった場合、預金者に重過失があって金融機関に過失がない場合です。
・盗難カードが使われた場合の保護
預金者が金融機関に盗難されたことを速やかに申し出れば、原則としてその被害は全額補償されますが、ケースによって補償されるかどうかや、その補償割合もかなりちがっています。
<条文や国会審議の中で明らかにされた被害補償の基準>
●偽造・盗難ともに全く補償されない重過失とは?
・他人にわざと暗礁番号を知らせていた
・カードに暗証番号を書き込んでいた
●盗難で75%の補償になるケース
・暗証番号を生年月日や電話番号などの特定されやすい番号にして、その番号を推測できるような書類と一緒に保管していた
・暗証番号を書いたメモとカードを一緒に保管していて両方盗まれた
・金融機関への届け出が、盗まれた日、または不正引出しの日から30日を越えていた
・届け出ができない特別な事情があった場合でも、盗難被害から2年を超えている
●盗難で全額補償されるケース
・暗証番号を生年月日などの特定しやすい番号にしていたが、金融機関から変更を促されていない
・変更を促されても番号を変えずにいたが、カードだけを盗まれた
・盗難から30日を超えたが、入院などの特別な事情があった
その他特殊なケース
●全額補償
・ゴルフ場やコインロッカーなどに預け、カードの情報だけを盗まれた
・強盗に刃物で脅されるなどして、暗証番号を教えてしまった
・地震や台風などの自然災害時に盗まれた
●補償されない
・戦争・暴動などの社会混乱に乗じて盗まれた
・夫や妻などの配偶者、子や孫などの2親等以内の親族が引き出した
・家計を同一にする同居人、家事使用人が引き出した
★様々なケースが挙げられていますが、いずれにしても「暗証番号の管理」が重要なポイントになっているようです。
単に暗証番号を特定されやすい番号にしていただけでは預金者の過失とはなりませんが、金融機関に再三にわたって変更を求められても無視し、キャッシュカードと免許証を一緒に入れた財布を盗まれれば、過失となる可能性が高いようです。
過失と認定されないためには、暗証番号は誕生日などにしないのが一番です。
最近のATMには、暗証番号の変更ができるものもあります。
一度番号を決めたらなかなか変更しない人が多いとは思いますが、いくら原則補償されるとはいえ、定期的に番号を変えるなどの自衛策も必要でしょう。
また、被害にあったことを速やかに届け出ることも大切です。
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